「あなたの志木ニュータウン子育てライフを教えてください」③

Posted 2020年12月23日

志木ニュータウンでの子育てライフを住民の方のインタビューよりお伝えします。
第三弾は,入居18年目の小・中・高と3人のお子さんを持つ住民の方にインタビューしました。

Q1. なぜ志木ニュータウンに引っ越して来られたのですか?
 有楽町線が乗り入れており,通勤に便利なことと,当時支払っていた都心の月々の家賃と同程度の金額で,より広いスペースに住めることが魅力で,志木ニュータウンに住宅を購入することに決めました。

Q2. 住んでどう思いましたか?
 子どもが生まれて,改めて志木ニュータウンの,贅沢に土地を使った環境のすばらしさに気がつきました。繁華街がなく中学生を育てるのにも安心です。

① まずはニュータウン全体に広がる遊歩道について。
 ニュータウンには,車やバイクが通らない遊歩道が張り巡らされています。もちろん車道もありますが,歩道としっかり隔てられているので,子どもたちが出歩くにも安心です。
 だからか,このニュータウンの中の小学校に通う子どもたちには登校班がありません。最初は戸惑いましたが,兄弟や近所の友だちと自然と集まって,緩いルールを自分たちで作りながら登校しています。街路樹や植栽も豊富なので,春は花の蜜を吸いながら,夏は木漏れ日の下で影踏みしながら,秋はとちの実やドングリ拾い,冬は落ち葉をふみしめつつ,自然と季節の変化を身近に感じながら登下校しています。
 また,車やバイクがこない広い遊歩道では,よく子どもの自転車の練習をしている親子をみかけます。ほほえましい様子を見ては,我が子たちが小さかった頃を思い出します。
 ニュータウン内の遊歩道は,大人にとっても魅力的な空間です。早朝,散歩をしていると,空気もすがすがしく,遊歩道の両脇に並ぶ木立の中を歩いているだけでリフレッシュできます。通勤のために駅に向かう人にとっても,知らず知らずのうちに一日の活力を得られるのでは…と思うほど,空気が都会とは違います。

② 公園が多いことも,素晴らしいと思います。
 最近はボールを使えない公園もあると聞きますが,ニュータウンの公園では,子どもたちが本当にのびのびと遊んでいます。館近隣公園を中心に,いくつもの公園が点在しているので,子どもたちも公園をはしごして遊んでいます。それぞれ遊具も違うので,いろいろな遊びができるようです。
 芝生の広場がある館近隣公園では,シートを敷いてピックニックを楽しむ人たちも少なくないです。近隣の小学校の子どもたちが,生活や理科のフィールドワークに来ていることもよくあります。ニュータウン全体の祭りの会場にもなるほか,様々なイベントが開かれたり,毎朝,ラジオ体操や太極拳をするグループもあって,住民たちの集う場所となっています。

③ 各街区にある円形広場も,大事な存在です。
 普段は子どもたちの遊び場になっています。広場に沿った枠があり,ボールが歩道に飛び出しにくいからでしょうか。煉瓦で平らに舗装されているので,バトミントンやバレーボール,サッカーやドッジボールを楽しむ子たちがひっきりなしに訪れます。
 小学生が静かな時間帯は,よちよち歩きの小さなお子さんが,お母さんやおじいちゃん,おばあちゃんの手を放して,広場の中で安心してクルクルとボールを追いかけて遊んでいることもあります。
 普段は遊び場になっているこれらの広場も,各街区の防災の拠点として,防災訓練の集合場所や,レクチャーの会場としても使われています。火災時の煙をテント内で体験したり,子どもたちを交えた放水訓練も行われました。また,街区によっては,ここで餅つき大会や夕涼み会をするところもあり,楽しみの一つになっています。

④ 自然豊かなニュータウンに魅力を加えているのが,すぐそばを流れる柳瀬川です。
 自然のままの土手が残っているため,珍しい野鳥もたくさんいます。バードウオッチングのために日本野鳥の会も訪れると聞きました。ザリガニやヌマエビ,小魚を捕りに,バケツと網を手に水遊びをする子もたくさんいます。桜並木が続く土手沿いには,舗装されたランニングコースもあり,1000メートル地点まで,100メートル刻みで地面に印してあるので,自分で目標を設定して走ることができます。それこそ,眼下に柳瀬川を眺めながら,桜の並木の下を走るのは気持ちよく,ウオーキングする人,ランニングする人が,朝夕問わずたくさん来ています。

⑤ 公共施設が整っていることも,ありがたいところです。
 敷地内に,小学校二つ,中学校一つ,幼稚園や保育園もあり,図書館,市民体育館もそろっています。市民体育館は,移転が検討されているそうですが,ぜひ残してもらいたいです。
 図書館や市民体育館は,住民の文化サークルの会場としても利用され,自分の興味に合わせて参加できます。久しぶりの知り合いとサークルで再会して仲を深めたり,年齢の違う方と親しくなったり,交流の場,生活に彩を添える場となっています。

Q3. 今後の志木ニュータウンについてどう思いますか?
 エリートを目指す文教地区としてアピールするより,本当の意味で,どの子も底上げしてもらえるような懐の深い教育が出来る地域を目指してほしい!というのが願いです。
 学区内の中学では,現在のところ塾に通わせている家庭が多く,中学も通塾を前提にしているようなところがあるのが気になっています。これからは,保護者の環境も,昔のニュータウン(高所得者層で,保護者の学歴も高く,母親が家庭にいて,教育に熱心)のようなままではなくなると思います。昔の進学校の感覚のままで,できる子優先で,塾に通っていない子,普通の子たちが置いてけぼりの傾向は,学校にとって,地域にとって,何より子どもたちにとって幸先明るいとはいえないのではないでしょうか。
 地域に根ざした公立校として,地域の子どもたちが公平に,義務教育の内容をきちんと身につけて,誰一人として落ちこぼれることなく卒業していけるような学校づくりを,応援したいと思っています。

 

インタビュー対象者情報
2002 年入居
家族構成 : 夫,妻,子(高校生),子(中学生),子(小学生)